ミャンマー軍事政権とODA

誰も知らなかったビルマ ミャンマーに関する書籍を渉猟したが、第二次世界大戦の南機関(ミャンマー独立を後押しした)と白骨街道といわれるインパール作戦にかかわるものが多かった。少数だが、ネ・ウィンが指導するするビルマ式社会主義(1962年~88年)の…

ミャンマー軍事政権とODA

ミャンマーの家族 チェリーときもったまかーさん ミャンマー軍事政権とODA ミャンマーに関する記事がよく掲載されている。言論人が書くミャンマーの歴史や現状については、何か変なところがある。読んでいると隔靴搔痒の気分になる。それは多分、軍事政府の…

安倍元首相の暗殺で政治家の功罪を振り返る

民主主義の根幹を揺るがしてきた政治家が民主主義の根幹を根こそぎにするテロの凶弾で殺害されるという、なんとも皮肉な結末となった。 死者を鞭打たずという慣例があるかもしれないが、それではマスコミは成り立たない。 政治家を含め一人の人間は多様な目…

プーチンの最後 ーウクライナ戦争はすべてを炙り出すー(4)

15.マスコミは田中龍作さんから話を聞いてはいかがだろうか 先日、BSTBSの「報道1930」を見ていて驚いた。キャスターが「日本人ジャーナリストはキエフに残っていない」というのである。それは事実ではない。あるいは唯一キエフに残る田中龍作さんは日本…

 プーチンの最後 ーウクライナ戦争はすべてを炙り出すー(3)

10.旧ソ連時代パルチザン戦争でソ連共産党員は次々と殺害された ロシアの工作員がウクライナ南部のメリトポリ、ドニプロルドネの市長を拉致し、傀儡の市長に頭をすげ替えるという稚拙な企てを行っている。ロシア側は今後手痛い仕返しを受けるだろう。プー…

プーチンの最後 ーウクライナ戦争はすべてを炙り出すー(2)

6.外務省のロシアンスクール出は要注意 BSフジの政治関係の「プライムニュース」、東郷和彦 元外務省欧亜局長 静岡県立大学グローバル地域センター客員教授が次のような趣旨の発言があった(二月二八日)。 「日本の外務省にはロシアとの交渉の蓄積・知見…

プーチンの最後 ーウクライナ戦争はすべてを炙り出すー(1)

プーチンの最後ーウクライナ戦争はすべてを炙り出すー (1) 私はウクライナやロシアの専門家でもなんでもない。わずかにかかわったのは、旧ソ連に対応する首相向けの外交政策提言(「変貌するソ連と日本の対応」日本国際フォーラム)だけである。 しかし、…

河野太郎衆議院議員は処女のように頑なだった

自民党総裁選挙。国民の人気が高い河野さん。だがぼくは彼が総裁になれば、安倍・菅政権と同様の見ざる、聞かざる、言わざるの黒塗り政治が継続されるのではないかと危惧する。 とりわけ「改革」「改革」と叫ぶような政治家は信頼できない。 また、改革、改…

オリンピック。起死回生は来年の世界陸上にあり!

もう国民の心はオリンピックから離れてしまった。 日本を含め、インドをはじめとするアジアで変異株の猛威が奮う中、オリンピックの強行は国民の大きな非難を招くだろう。もしかしたら、大過なく終了するかもしれないが、その可能性は低い。 選手村や関係者…

戦争史に刻まれる神風ドローンアタック ―次の標的は日本関連施設か― その2

6.謀略、偽旗作戦か? 私は犯行声明を出したフ―シー派がイランの武器を使って攻撃したと考えるのが自然だと思っていた。これまでも、彼らはサウジ領内を何度もミサイルやドローンで攻撃している。 アメリカの衛星写真が公開された けれども、もちろん、疑…

戦争史に刻まれる神風ドローンアタックー次の標的は日本関連施設か―

9月12日の昼、私の足元にはスカイウォーにより捕獲されたとする小型ドローンが捕獲網に絡まれて転がっていた。その先にはイギリス企業とイスラエル企業がジョイントベンチャーで製作したイギリス陸軍の偵察用ドローンのウォッチキーパーがある。 場所はロン…

選挙緊急速報 やってみた出口調査 60歳からのハローワーク4

―やってみた出口調査 60歳からのハローワーク4― 参議院選挙がやってきた。短期就労のチャンス! すなわち、マスコミ各社の出口調査のアルバイトがある。時給は1200円前後で8時間労働が基本だ。私は前回の衆議院選挙では、某テレビ局と某新聞社のために働…

仮面を剥がされたサウジアラビア ムハンマド皇太子(4)

反テロ法の拡大解釈 サウジアラビアはイラクやシリアの内戦の影にかくれてあまり報じられないが、90年代からテロが頻繁に起こっている。外国人居留地で英米人が狙われることが多い。10月には、サウジアラビア西部ジッダにある宮殿の西門付近で、男が自動小銃…

仮面を剥がされたサウジアラビア ムハンマド皇太子(3)

格差は続く 最近のサウジの事情が知りたく、今年の6月、プラント技術者のTさん(キャリア40年)に数年ぶりで会った。2014年10月〜15年4月まで中東最大のジュベール工業都市でジェット燃料生産プラントの建設現場で働いていた。施工は韓国系の企業でオーナーは…

*仮面を剥がされたサウジアラビア ムハンマド皇太子(2)

事実はマスコミには書けない その日の夜、もっと恐ろしいこんな話をK氏に聞いた。 ある国の駐在員の妻が殺され、第一発見者の夫が疑われて拘置所に入れられ、その国の大使館や派遣企業が解放に手をつくした。けれども、拘置所を出た時には精神に異常をきた…

仮面を剥がされたサウジアラビア ムハンマド皇太子(1)

もともとサウジアラビアは、独裁の警察国家である。以前より、フィリピンなどから来る家事手伝いの メイド他は、家族にパスポートをとられ、自由のない暮らしをするどころか、行方不明となることもあった。 フィリピン領事館には不明者捜索の担当官もいた。 …

炎上死した新潮45と劣化するマスコミと社会の行きつく先(2)

少なくとも次の号を出すべきだったのではないか それにしても新潮45がこんな簡単に白旗を上げるとは意外だった。少なくとも、次号で編集長自らが、なぜこのような特集を組んだのか、 なぜそうせざるをえなかったのかを書いて、それを最終号にしてもらいた…

炎上死した新潮45と劣化するマスコミと社会の行きつく先(1)

新潮45が炎上死してしまった。 私の書斎には編集部から送られてきた掲載誌が11冊以上ある。いつから書いたのかを調べて見ると、2006年の12月号だ。 見開きを見ると、そのときの特集記事は「狂宴! エロセレブ」13の怪事件簿。筆者の多くは女性フリーライ…

釜山の甘川文化村の資料を探してみたが(2)

前回までは韓国旅行の前半で、実は最も私が訪れたかったのは、甘川文化村である。ここはスラム開発の世界のお手本となるべき場所だ。 空港の観光案内所でまずは情報を仕入れて見る。釜山は朝鮮戦争で何十万という避難民でごったがえしていたが、その丘に住み…

釜山の甘川文化村の資料を探してみたが(1)

食と温泉 この夏、韓国釜山を訪れた。近隣の国は、せいぜい香港や中国の深センや広東しか訪れたことがない。北東アジアは初めてだった。家族で遊びにいったのである。 しかしのっけの大韓航空機から恥ずかしい目にあった。息子がビールとピーナツをおかわり…

戦場の性の真実 慰安婦のリアルティ3

戦場と戦争こそが格差を残酷にあぶり出す 彼らの駐屯していた山西省の奥地にも、鉄道沿線の街には、芸妓と称する日本のしょうばい女たちも、いなくはなかった。だが、彼女たちは、決して鉄道沿線の街から、生命の危険の多い、もう一つ奥地へはいってこようと…

戦場の性の真実 慰安婦のリアリティの2

田村村泰次郎は生き証人だった 田村泰次郎は、戦後の性風俗を描いた『肉体の門』の作家とされるが、『肉体の悪魔』『裸女のいる隊列』などの事実を反映している、戦場の性を扱った作品のほうにこそ秀作がある。 田村は昭和15年招集され、21年の復員まで、山…

*戦場の性の真実 慰安婦のリアリティの1

戦場は平時の悪が善になり、善が悪になる価値が転倒した世界である。平然と人を殺せる人間こそが英雄となる。モラルは簡単に瓦解する。人の地金が現れる。あるいは人間が人間でなくなる。そんな戦場の性のリアルティを描いたのは作家の田村泰次郎をおいて他…

猫属の掟は厳しいニャン

- 三毛君などは人間が所有権という事を解していないといって大に憤慨している。元来我々同族間では目刺の頭でも 鰡の臍でも一番先に見付けたものがこれを食う権利があるものとなっている。もし相手がこの規約を守らなければ 腕力に訴えて善いくらいのものだ …

公園でカラスと決闘してみたニャン

- 茶の木の根を一本一本嗅ぎながら、西側の杉垣のそばまでくると、枯菊を押し倒してその上に大きな猫が前後不覚に寝ている。 彼は吾輩の近づくのも一向心付かざるごとく、また心付くも無頓着なるごとく、大きな鼾(いびき)をして長々と体を横たえて眠ってい…

手柄を横取りする悪い奴は今も昔もいるニャン

(--イラスト BY Sagar Jhiroh) 「考(かん)げえるとつまらねえ。いくら稼いで鼠をとったってえ人間ほどふてえ奴は世の中にいねえぜ。 人のとった鼠をみんな取り上げやがって交番へ持って行きゃあがる。交番じゃ誰が捕(と)ったか分らねえから そのたんびに五…

俗物根性は度し難いニャン 

吾輩はおとなしく三人の話しを順番に聞いていたがおかしくも悲しくもなかった。 人間というものは時間を潰(つぶ)すために強いて口を運動させて、おかしくもない事を笑ったり、 面白くもない事を嬉しがったりするほかに能もない者だと思った。吾輩の主人の…

アメリカ人の虎のを借りる日本人をえらいと思うのはバカにゃん

それほど裸体がいいものなら娘を裸体にして、ついでに自分も裸になって上野公園を散歩でもするがいい、できない? 出来ないのではない、西洋人がやらないから、自分もやらないのだろう。現にこの不合理極まる礼服を着て威張って 帝国ホテルなどへ出懸(でか…

西洋人より昔の日本人のほうがよほどえらいニャン

西洋人より昔(むか)しの日本人の方がよほどえらいと思う。西洋人のやり方は積極的積極的と云って近頃大分(だいぶ)流行(はや)るが、 あれは大(だい)なる欠点を持っているよ。第一積極的と云ったって際限がない話しだ(中略)。 ナポレオンでも、アレキサンダ…

もてる男は天性のもん、背伸びしてもだめニャン

イラスト BY Sagar Jhiroh 元来放蕩家を悪くいう人の大部分は放蕩をする資格のないものが多い。また放蕩家をもって自任する連中のうちにも、放蕩する資格のないものが多い。 これらは余儀なくされないのに無理に進んでやるのである。あたかも吾輩の水彩画に…