一〇時を過ぎた。おれはリックのなかから付箋を取り出し、そこに「奥さんは約束の場所でずっと待っているそうです。つけられないように、いつでもいいから来てください」と書いた。そして財布の中を見た。硬貨ばかりで一〇〇〇円ちょっとしかない。 「じゃあ…
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