2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

今も昔も悪ガキは怖いニャン

イラスト BY Sagar Jhiroh 吾輩は人間と同居して彼等を観察すればするほど、彼等は我儘(わがまま)なものだと断言せざるを得ないようになった。 ことに吾輩が時々同衾(どうきん)する小供のごときに至っては言語同断(ごんごどうだん)である。自分の勝手な時は…

昔、大和魂、今、改革ー総選挙

「大和魂!と叫んで日本人が肺病やみのような咳をした」 「起し得て突兀(とっこつ)ですね」と寒月君がほめる。 「大和魂! と新聞屋が云う。大和魂! と掏摸が云う。大和魂が一躍して海を渡った。 「英国で大和魂の演説をする。独逸(ドイツ)で大和魂の芝…

行住坐臥行屎走尿は嘘ニャン

猫などはそこへ行くと単純なものだ。食いたければ食い、寝たければ寝る、怒るるときは一生懸命に怒り、泣くときは絶体絶命に泣く。 第一日記などという無用のものは決してつけない。つける必要がないからである。主人のように裏表のある人間は日記でも書いて…

金持ちの家に生まれ変わると予言したニャン

帰って見ると、奇麗な家(うち)から急に汚ない所へ移ったので、何だか日当りの善い山の上から薄黒い洞窟の中へ入り込んだような心持ちがする。 探険中は、ほかの事に気を奪われて部屋の装飾、襖(ふすま)、障子の具合などには眼も留らなかったが、わが住居…

吾輩は100年後に蘇ると予言しておいたニャン

先達(せんだっ)てカーテル・ムルと云う見ず知らずの同族が突然大気(だいきえん)を揚(あ)げたので、 ちょっと吃驚(びっくり)した。よくよく聞いて見たら、実は百年前(ぜん)に死んだのだが、ふとした 好奇心からわざと幽霊になって吾輩を驚かせるために、遠い…

夏目漱石が猫の姿で蘇った?

夏目漱石は、デビュー作「吾輩は猫である」から後半の「行人」「明暗」に到るまで、何が嫌いか、何が苦しいかなどの不平不満を作品で言い続けた作家です。 逆に何が好きかはほとんどいっていません。 すなわち、漱石は、 「金持ちは嫌いだが金が欲しい、探偵…

総選挙を占う 民主政権下、こうしてメディアは殺される

2005年の個人情報保護法案(首相小泉)、2013年の秘密保護法(首相安倍)、2017年の共謀罪法(首相安倍)ときては、ノンフィクションのライターや作家は、活動するのが本当に難しくなった。最初の個人情報保護法からして、政治家や役人を守り、硬派のノンフ…