釜山の甘川文化村の資料を探してみたが(1)

食と温泉

 この夏、韓国釜山を訪れた。近隣の国は、せいぜい香港や中国の深センや広東しか訪れたことがない。北東アジアは初めてだった。家族で遊びにいったのである。

 しかしのっけの大韓航空機から恥ずかしい目にあった。息子がビールとピーナツをおかわりし、むしゃむしゃぐびぐび飲んだせいで、私と彼のところに、嬉しそうそうにスチャ―ドが何十袋もの余ったピーナッツを持って来てくれたのである。息子も嬉しそう。その後、着陸態勢に入った時に、山もりになったピーナツの袋のいくつかが落下し、前方の席へとスーと流れて行った。これがピーナッツリターンか。

 女ども(妻と娘)の顰蹙を買うことはなはだしい。小さい頃にホームレスといっしょにホームレス食を恵んでもらったくせが出てしまったのだ。

 それはさておき、今回の目的はうまい海産物を食おうというものだった。チャガルチ市場でアワビの刺身やタコの踊り食いやらを食べたが、やはり北海道で小さい頃に食べて巨大な生きたアワビと比べるべきもない。


 ネットで調べてうまいという海水浴場のヘウンデにある店のヘルムタン(海鮮鍋)も微妙。香港のほうが一枚上か。
 もちろん、それらがまずいというわけではない。値段と味を考慮すると日本で食べるよりもお得感はある。けれども、世界中の珍味を食べつくしている私にはなかなか満足が得られない不幸がある。
 そんな中、これはいいと満足したのは、釜山名物のデジクッパクッパはもともと牛肉のはずだが、かつて牛肉不足で豚を使ったところ、なかなかうまく定着したらしい。
私たちが訪れたのは、下町のサンドゥンイデジクッパ。店は大いり、回転が早い。韓国の肝っ玉母さんのようなおばさんたちが、注文をとり、デジクッパを配り、さげる。あわただしい。千円前後で、腹が満たされ、美味と満足するB級グルメのお手本だ。

 さて、食のほかの目的は韓国のサウナ、チムジルバン。韓国一の海水浴場だというので、ヘウンデにある海雲台温泉センターを訪れた。まずは5階の風呂へ。
 これはひどい。夏休みとあって子供たちが風呂の中で、シュノーケルや水中メガネをかけて大騒ぎでじゃぶじゃぶやっている。
しかも私が身体を洗うために、座った場所の蛇口をひねると、お湯が勢いよく出るのはいいが止まらなくなってしまった。そこで周りを見渡し、静かに他の場所へ。うーん風呂はだめだ。
その上の階のチムジルバンへ。ここは別料金。なるほど、こちらは大騒ぎもなく、身を横たえれるサウナなので、いい気分だ。
 さて、これは韓国旅行の前半で、実は最も私が訪れたかったのは、甘川文化村である。ここはスラム開発の世界のお手本となるべき場所なのだが(続く)。

・こちらで、記事として載った小生の拙文の一覧が読めます。ご興味のある方は是非ご覧ください。