がんばらない生き方

僕がラテンの国で覚えた大事な言葉、ケ・テ・バーヤ・ビエン! この日記の最後にいつも書いている言葉だ。

「がんばれ」とは対局にある別れの挨拶で、「いいことがあるようにね!」 という意味が近いかな。

日本では、別れる時だけじゃなく、いろんなシーンで「がんばれ!」って言うことが多いよね。僕もラテンの洗礼を受ける前は、当たり前のようにこの言葉を使っていた。

でも、「がんばれ」って言葉は、相手への応援歌のような感じが一見するんだけど、本当は相手を追いつめちゃう言葉なのかもしれない。

ここ数年、年間自殺者が3万人を超えているのも、働き盛りのビジネスマンにうつ病が多いのも、この「がんばれ」って言葉が影響しているかもしれない。

最近は、育児や介護、終末医療など、人生のはじめと終わりでは、がんばらない生き方や終わり方が注目されているのに、なんで人生の真ん中では、がんばらないといけないんだろうか?

子供のころからずっとがんばってきた人が、もうがんばれないからって理由で自殺しちゃうなんておかしいよ。

がんばれなくなったら、がんばらなくたっていいんだ。だって自分の人生なんだから。

そう言えば、ふと思い出したけど、諏訪中央病院の鎌田先生の『がんばらない』に描かれていた、人それぞれの人生のおわり方を自分らしく終える生き方って、やっぱりいいなあ。

格差が広がる日本で、毎日を楽しく生きるためにも、がんばらない生き方が当たり前にならないかなあ。


ケ・テ・バーヤ・ビエン!


がんばらない (集英社文庫)

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