疎開 京都から帰京する 

 京都は京都駅裏側の外人専用ゲストハウスに宿をとった。一泊、家族4人で12000円と西成の2倍だが、「おー、天国のよう!」と娘が喜びの声をあげた。

 8畳間でバストイレ完備、部屋もきれいで「汚物を流すな」という張り紙はない。宿泊者は、東京方面から疎開した家族連れの日本人と、外人である。外人の多くは、キャンセルし、自国に戻ってしまったので、キャンセル分に入ることができたのである。

 さて、京都は普段とかわらず、観光客で満杯である。ぼくたちは、一日目は休憩、昨日は、こんなときにぴったりとくる竜馬や晋作の墓がある場所を訪れ、次に長期疎開となったときのために、知人の大徳寺の和尚のところを訪れた。

 寺に子供たちだけでも泊めてもらうことを考えたのである。

 今回は、臨界の危険が去ったようなので、とりあえず東京に戻ることにした。これからは放射能との戦いが始まるわけだ。