花見基金はいかが

 人は緊張ばかりしていれられないものだ。

「花見どうしようか?」という質問は不謹慎で、間の抜けたものだろうか。

 友人や近所の人に問うと、

 こんなときに!

 と目くじらを立てる人が多い。また、被災した人々がどう思うだろうかというのもあるだろう。

 しかし、とぼくは考える。

 たとえば先天皇が無くなられたとき、多くの催しなどが自粛で、パチンコ屋しか開いていなかったが、ぼくには違和感が残った。

 今回、さまざまな行事が電力のこともあり、自粛される。そこで、提案なのだが、上野公園で、盛大な「花見支援会」を開いてはどうか。
 上野は東京の避難地であり、空襲で死災した人も多くが地中に眠っている。ふさわしい場所だと思う。地震が起きてもそこにいてもいいのだ。たとえば、

 1.亡くなられた方への黙とう
 2.被災者へのチャリティコンサート(芸大生がやればいい)
 3.被災者への募金(募金箱)

 そして、生きているわれわれは、花見で生を楽しみのである。

 なんとなれば、津波に飲み込まれたのは、われわれかもしれないし、あれはわれわれの未来かもしれないのだ。
 だからこそ今生きているときにこそ、生を享受するしかない。
 本来ならば都が行うべきだろうが、責任もありやらないだろう。

 出版界はどうだろうか?
 新聞記者、週刊誌記者はとても時間がなかろうが、書籍の編集者は彼らほど忙しくはないに違いない。
 ぼくもこんなとき、せいぜい書く以外しかなくー大阪で『無能の人』(つげ葦春)を見つけて購入したが、「おとうさんにぴったりだ」と笑われたが、
  筆しか持てない出版界と人気作家は読者に本以外の形でも何かを還元してはどうだろうか?

 さて、事態は今後悪化するだろうから、本日は束の間の平和、久しぶりに外に布団を干した。なお、きれいなゴミのポリバケツに、状態のいい水道水を入れて貯蔵しておくことを勧めます。

 今日から記者会見に参加する予定です。