荒川区長への質問状

 西川太一郎荒川区長は、計画停電のときは自ら奔走し、区民のための電池やカンテラを買うなどして、よくやっていらした。顔のきく東電や経産省、エネルギー省にも乗り込んだ。ぼくに「計画停電で費やした費用を東電に請求したい」とまでいっていた。
 さすが、区民思いの区長。そう思っていたが、放射能についてはまったく知らんぷり。計画停電のときに共闘した足立区長は東京でも率先して区内の放射能を測定しているのとは、えらい違いだ。
 どこかでプルト君でも飲んだのだろうか? そこでぼくはまずは荒川区にキャンパスのある、首都大学東京に「そちらの放射線科で区内の学校や公園の閉鎖水域など調査する予定はないのか」とかけあったが、ないという。さらに荒川区に電話をするが、まったくやる気がない。
 そこで、7月5日区長宛てに以下の質問状を送った。

                                                                                                                                                                                                                • -

荒川区長 西川太一郎 殿

     荒川区における放射線の測定について 

前略
 計画停電にかかわる取材時には、お世話になりました。
 さて、今回は放射線の測定についてお伺いします。
 荒川区の環境関係部署、教育委員会に問い合わせましたところ、荒川区では、まったく放射線の測定を行わないとの回答をいただきました。
 荒川区には、放射線量が高いと推定される、荒川河川敷、閉鎖系の浄水場・池などもあり、学校のプールもすでにはじまるところ、区民にとっては、情報が欲しいところです。
 とりわけ学校のプールは、降雨ののちは、測定するか水を変えることが父兄の安心に繋がると考えます。
 今回は、東京都まかせ、国まかせという姿勢のように見えてなりません。計画停電のときは、あれほど頑張っていただいたのにと、そのときとの差異が残念に思われます。
 さらに知らしめないことが、もっともよくないとする区長のモットーと反するように思わます。
 低線量の被曝は、不明だなどとマスコミではいわれておりますが、実際には科学的にすでに証明されております。(広島がんセミナーの放射線のがん寄与率の表を例として末尾に添付いたします)
 子どもの放射能への感受性は高く、0−9歳児は、個人差もあるので、大人の4−10倍といわれております。(つまり、1mSv=4〜10mSvとなります)
 さらに、福島第一原発の事故も収束せず、今後4号機の建屋が保持できるかどうか厳しい瀬戸際にあると聞いております。
 したがって、以下質問させていただきますので、よろしく御回答をお願い申し上げます。
(なお、基準値がわからないという理由は入れておりません。なぜならば、測定さえしていただければ、区民個々が自身で判断するからです。検出量は微量とは推測されますが、その値がでることで区民は安心すると思います。区への信頼感も増すものと考えます。)

 お忙しいと思われますので、選択方式としております。適切なものに印をつけてください(複数回答可)。そのほかの理由の場合は、ご説明ください。

1. 区独自に放射線の測定をしない理由
a.面倒くさい
b.国が一か所測ったので十分
c.停電対応で予算を使い果たした
d.東京都の調査があれば十分
f.子どもひとりぐらい病気になってもいい
g.幸い、区民の健康を考える足立区や北区が独自に測定している。荒川区民にはその値を参考にしてもらう
h.その他の理由 (ご説明ください)


2. なぜプールの水の入れ替えをしないのでしょうか?
子どもの屋外プールに関しては、どうしても測定したくないとの結論であるならば、少なくとも降雨のあとは水の入れ替えをすべきだと考えます(放射能がなくても定期的な水の入れ替えが必要との専門医の意見もあります)。しかし教育委員会にうかがったところ、行わないとの回答でした。なぜでしょうか? 適切なものに印をつけてください(複数回答可)。そのほかの理由の場合は、ご説明ください。
a.面倒くさい
b.水がもったいない
c.予算がない
d.子どもひとりぐらい病気になってもいい
e.東京都の水道の調査で十分
f.その他の理由(ご説明ください)

 なお、今回の貴荒川区とのやりとりについては機会があれば、マスコミに発表することになるかもしれません。そのときはお知らせいたします。
 ご多忙とは思いますが、何卒可及的速やかにご回答お願い申し上げます。

 停電のときは区長自らランタンを購入されるなど努力いただきました。今回も適切なご対応を期待しております。そろそろ猛暑が襲来しそうです。ご自愛ください。

                                                                                                                                                                                                                • -

 しばらくして、西川区長から電話がかかってきた(明日か明後日に続く)

★『愛フクシマの黙示録』ー真実はここにあるー:東京都と荒川区とのやりとりも後半には入れています。都民、区民の方も是非応援お願いします。