共謀罪なくとも、下町警察はアルカーイダを逮捕していた

 私の家のそばの荒川尾久署は優秀なのだ! 15年も前にきちんとテロリストを逮捕している。共謀罪など必要ないのだよ。野党もマスコミもこの件に言及しないので、記録しておく。

 それよりも私の疑問は別のところにある。

 もし共謀罪ができたら、政府の秘匿したい秘密を得た、フリーの作家やライターを痴漢容疑や自殺ということで葬りさろうとする政府関係者がもしあったとしたら、計画を練ったところで逮捕してくれるのだろうか?

2003年11月4日産経新聞記事


2002年5月29日にテロリスト逮捕 
イスラム過激派の国際テロ組織「アルカーイダ」の軍事訓練を受けたとされるパキスタン国籍の男(二九)が、入管法違反(不法滞在)容疑で警視庁公安部と尾久署に逮捕されていたことが四日、分かった。男はアルカーイダの米国内の関係先と電話で連絡を取っていた。米中枢同時テロ以降、アルカーイダの日本潜伏が確認されたのは初めて。男は強制送還されたが、警視庁は引き続き、アルカーイダの日本国内での活動の実態解明を進めている。
≪幹部らと“接点”≫

 関係者によると、警視庁公安部と尾久署は「アルカーイダの軍事キャンプでテロ訓練を受けたパキスタン人の男が、潜伏している」との情報から捜査に着手。昨年五月二十九日、男を入管法違反容疑で逮捕し、東京都荒川区東尾久の自宅など関係先を捜索した。

 その結果、アルカーイダの指導者、ウサマ・ビンラーディン氏の写真やテロを「聖戦(ジハード)」として正当化する内容の文書を発見、押収した。

 男が使用していた携帯電話からは複数回にわたって米国・カリフォルニア州内のオフィスへ電話をかけた記録があった。

 米情報当局に照会したところ、このオフィスからは過去複数回、アルカーイダのナンバー3とされるアブ・ズベイダ容疑者や、イスラム原理主義組織「ジェマ・イスラミア(JI)」のインドネシアジャカルタ事務所と通話があったことが判明。男とアルカーイダの深い関係が確認されたという。JIはアルカーイダから資金援助を受けるなど関係が深いとされる。ズベイダ容疑者は昨年、身柄をパキスタンで拘束されている。パキスタン人の男は昨年六月に起訴され、東京地裁で同八月十六日、懲役二年、執行猶予五年の有罪判決を受けて同三十日に強制送還されたが、警視庁は引き続き男の交友関係などを捜査。男と電話で頻繁に連絡を取るなど関係が深かった同国出身の七人を今年三月ごろから六月ごろにかけ、入管法違反(不法滞在)や車庫法違反(車庫飛ばし)などの容疑で逮捕した。

 強制送還された男を通じ、アルカーイダ最高幹部から、日本国内の“シンパ”に何らかの指示が伝えられていた疑いは否定できないため、警視庁は男の周辺からさらに事情を聴くなどし、日本国内でのアルカーイダ関連のネットワークの解明を急いでいる。

                  ◇

 アルカーイダ軍事キャンプ クンドゥズやジャララバードなど主にアフガニスタン各地に点在したが、米英軍の空爆でほぼ壊滅。アルカーイダの軍事部門メンバーのほか、フィリピン南部のミンダナオ島周辺を拠点とするイスラム原理主義組織「アブ・サヤフ」やイエメンの武装組織「アデン・イスラム軍」、チェチェン独立運動を続けるイスラム武装勢力のメンバーら約2万人が訓練を受けたとされる。

 ジェマ・イスラミア(JI) 東南アジアに拠点を置くイスラム過激派組織。昨年10月のバリ島爆弾テロなどへの関与が明らかになっている。インドネシアを中心にマレーシアから南部フィリピンに及ぶイスラム国家樹立を目指し、90年代初頭から活動が活発化。アフガニスタンでの対ソ連戦争に義勇兵として参加したメンバーが、アルカーイダとの協力関係を構築したとされ、「アルカーイダの汎東南アジア組織」との指摘もある。