ベネズエラ

日本人もマスメディアもなぜこんなに謙虚なのか?ートランプのアメリカ大胆予測 採点ー

トランプのアメリカ大胆予測 採点 さて、安倍ートランプ会談も終わり、マイケルフリンも辞任したようなので、2か月前に私自身のトランプのアメリカを予測した結果を採点して みようかと思う。 まだ結果が出ていない点もあるが、いまのところ自己採点だが90点…

トランプに故チャべスの亡霊を見るーアメリカ大胆予測ー

不満渦巻く社会に突如現れる天才パフォーマー。選挙の合い言葉は、過去を取り戻す!人類が何度も見てきた光景のひとつだ。それは歴史の仇花なのか? トランプ主義とアメリカの行く末を占ってみた。 トランプが地滑り的勝利をする。私はそう確信した(後出し…

カストロ死す

日本に戻ってから、もう4ヵ月にもなってしまった。 今は次の書籍の準備で忙しい。 短信レポートはWedge Infinity で書いているので時々覗いてみて。 さて、カストロが11月25日に死去した。キューバは9日間、喪に服すという。そしてなぜか、いや、当然という…

ジカ熱か、疥癬か、それともベネズエラ病か?(5)

初老の大柄な医者は、問診をしたのちに、ぼくの上半身を見ただけで、自信たっぷりにいった。 「仕事がたくさんあって、ストレスがたまっていたのでは?」 「?」 ぼくはジカ熱の可能性を疑っていたので、血液検査をしろといわれるとばかり思っていたのだが。…

ジカ熱か、疥癬か、それともベネズエラ病か(4)

伝統治療しかない 「痛い!」 肩と首の皮膚がきりきり、ちりちりと音をあげる。塗っているのは、オレガノとニンニクを煎じた粉である。伝統治療以外に方法はなかった。2時間もしないで順番がきて、まるで教会の讒言の窓口のような注文口で、彼女がいくつかの…

ジカ熱か、疥癬か、それともベネズエラ病か(3)

下水溝から湧き出た汚水が道路を覆い、耐え難い臭いを放っている。路上はごみが散乱している。そして、案の定、薬局の前は価格統制商品を買うための人々の長い行列だ。 トイレットペーパー、紙おむつ、シャンプー、石鹸、小麦粉など身分証明書の番号によって…

ジカ熱か疥癬かそれとも、ベネズエラ病か?(2)

サンパウロでぼくの発疹に男たちが恐怖する 一度目はまだ20代で、本職のバックパッカーをやっていたころだ。症状が悪化したのは、ブラジルのサンパウロだった。はじめてだったので、体中にできた赤い発疹と叫びたくなる痒みが何に由来しているのかわからなか…

ZIKA(ジカ熱)か疥癬かそれとも、ベネズエラ病か?(1)

半生肉を食べる 夜、この街で一番というAsadorという肉専門レストランで、テンダーロインステーキを食べて家でソファに寝転がってテレビを見ていた。 一時間ほど後、突然頭全体が痒くなった。頭皮が痒いのである。それも叫びたくなるほどに。痒―い! 思わず…

ベネズエラ国政選挙―拳銃、機関銃、手榴弾使用禁止! 

ベネズエラで5回目の国政選挙である。今回は国会議員選挙。選挙前、選挙後の2、3日は、、拳銃、機関銃、手榴弾の所持と使用、防弾車の通行は禁止されている。ベネズエラでは珍しく、安全な日々となる。ぼくは自転車で各投票所を自転車で巡ってみた。強い陽…

ベネズエラで続く、史上最悪の汚い戦争

今、私はベネズエラにまた住んでいる。2月に来て以来、陸路の旅はかなり難しくなった。あちらこちら道路が閉鎖され、一部の場所では内戦が繰り広げられている。 コロンビア国境のタチラ州 州都サンクリストバルで火の手が上がった反政府運動は、瞬く間に全…

特急誘拐(2) 警官には気をつけろ!

通関会社の友人のフレディ・ギテーレスは2日無断で休んでいた。電話がやっと通じると、誘拐されたのだという。しかも警官に。 顛末はこうだ。 港近くのオフィスを夕刻に出た。パトカーの前にいる中年の男二人手招きをした。インテリジェンス関係の警官のよ…

元ミスベネズエラ殺害と特急誘拐(1)

エクアドルでは新婚旅行のカップルが緊急誘拐の手に落ち、夫が殺害。そして私がやはり死に損ねた、まさにそのハイウェイで元ミスベネズエラのモニカ・スピアさんとその元夫が強盗により殺害された。ご冥福をお祈りしたい。 私もまさにこの場所で、突然、車が…

ユネスコの無形文化遺産記念 カリブを席巻する寿司ブームの正体

今年は、ベネズエラ、ドイツ、ウィーン、チェコのブルーノ、イギリスのニューカッスルと世界のあちらこちらを訪れることができた。 70年代後半から留学、駐在、出張で外に出てきたが、株式の罫線のような日本のプレゼンスの波を肌身に感じてきた。 80年代は↑…

ベネズエラでワールドカップを見るということ

ベネズエラはこれまで一度もワールドカップに出場したことがない。だから、かつての日本のように、それぞれが好みのチームをてんでんばらばらに応援している。 もちろん、一応地理的には南米に位置するので、その当時の日本と比べるとずっと盛り上がってはい…

時代錯誤チャべスの厚顔

2010年 5月23日 チャべスのハロープレシデントが11年を迎えるという。それは毎日曜日にチャべスがテレビに出て、市民=国営企業やチャビスタが中心、に現状の国家の問題や計画について話すものである。 本日は、私の家のそばのグアカラーラにきて、…

単身赴任で熱帯病になる7

白血病か、がんか、心臓か、それとも、熱帯のとんでもない悪性の病か。 機械の故障であることを願うが、あるいは、人為的ミス……. いちど、『週間スパ』残酷サラリーマンの特集で相談にのったことがある。 手術室で、手術機器の設定をする技師が、「残業が180…

単身赴任で熱帯病になる6

けれども世はぼくを見捨てなかった。 すたすたすた、という軽い足が聞こえてくる。ふとっちょの多いこの国において、これは長身の人間、それだけで知性を感じるーを意味する。 そう、ついに、現れたのである。なにがって医者が。かつては美しかった痕跡を残…

 単身赴任で熱帯病になる5

ぼくはそのうち、疲労からうとうとしたようだ。 気づくと隣に研修医がきている。「点滴をやるよ。もう少ししたら、医者もくるし」 というわけで、やっと点滴のチューブと注射がつながった。ひんやりとする液体が体内に流れていくのがわかる。 時計をみると、…

単身赴任で熱帯病になる 4

VIAとは道、つなぐなどの意味である。つまり、この状況では、体と器具をつなぐためのものをつける、つまり注射針を腕にさすのだ。そして、点滴をするということだ。 突然だが、受験生諸君、あるいは英語や外国語を学ぶビジネスマン! 単語はそれとなく基本の…

単身赴任で熱帯病になる 3

食事をしてしばらくしてから、研修医の一人に連れられて、レントゲン室を訪れ、数枚胸の写真をとられた。 一瞬、被爆が気になる。たしか直接レントゲンの場合は、予防行為ががんの原因になるのでやめたほうがいい、と『患者よ、癌と闘うな』の著者慶応義塾大…

 単身赴任で熱帯病1

バレンシアの唯一いいところは、気候の変動が少ないことである。ほぼいつも暑い。暑いといっても、日本のように蒸し暑いわけではないので、過ごしやすい。 急激に温度が下がるようなことがないので、風邪もひかない。 ぼくは一年間、ほぼ無病ですごした。と…

コロンビアで新自由主義と、日本とベネズエラを考える

ボゴタを経由して、ラテンアメリカの一大観光地といえるカルタへーナ・デ・インディアに昼についた。一見、小リオ・デ・ジャネイロである。 20年も前に、南米、陸路一周をしたときは、コロンビアだけは訪れなかった。あまりにも危険だったからである。 メデ…

ベネズエラの中の日本人(2)

ベネズエラ全土で日系人は13家族だって、大使館の人がいってましたよ」 そういっていたのはIreneではなかったか。 彼女はぼくの秘書候補として、面接に来たひとりだった。 ぼくの担当の仕事の経験はなかったが、この程度の仕事ならば十分にこさせそうに思え…

ベネズエラの中の日本人(1)

「チーノ!」 ベネズエラでは日本人はこう呼ばれる。中米の田舎あたりだと、こう呼ばれることも多いかもしれない。ベネズエラのバレンシアあたりでは、20年ほど前ならば、日本人が歩いていると、「チーノ!」といって子供たちに石を投げられることもあった。…

ベネズエラに住み、働くということ  

世銀の調査では、ベネズエラのビジネス環境は世界190位前後だった。 中南米では最低である。 カラカスに着くと、石油のお金で潤っているので、街は高層ビルも多く、先進国のようにも見える。だが少し住めば この国は、まったくの偽装近代国家であることが…

 黒魔術3

エクアドルを訪れたときのこと。 目的は実測上世界一背の高いマングローブ林の保全。ぼくの任務はそれに伴う地域開発のプロジェクトを立てるための現地調査だった。 漁村から漁村、カヤーパス族などが住む先住民部落から部落、アマゾン川の支流をモーター付…

黒魔術2

黒魔術は利く。 理由がある。 鈴木一郎氏の「ブラジルの黒人密教」によると、カンドンブレ、ウンバンダ、などのアフリカ系宗教の教団における、マクンバのかけ方は以下のような手続きを踏むという。 1.教団に黒魔術をかけたい人間が誰か、なぜなのかその理…

黒魔術1

最初にぼくがマクンバ(黒魔術)とであったのはブラジル、リオ・デ・ジャネイロであった。 ぼくはブラジルのバイア サルバドールの旧市街で一時、家出少女といっしょに日々を過ごしていたのだが、ある夜泥酔した翌日に盗難に遇い、パスポートも金も奪われた…

豚インフルエンザと黒魔術

3月〜4月にかけて異常に多忙であった。現在の本職が忙しいだけではなく、現在発売中の『新潮45』5月号に掲載の「光が消えた日 中途失明という絶望との闘い」 のゲラを確認し、マイアミ経由で日本に短期一時帰国し、日本の桜を見て、ベネズエラへとんぼ…

街中に鳴り響く 銃声の祭り

メリダのつづれ折を車で上っていくと、「Año Viejo(行く年)」と子供たちが声をかけてくる。道路の左右に立ち、紐でとうせんぼうをしている。 家の玄関先には、手作りの人形を置かれている。 小遣いかせぎである。でも、ずいぶん詩的なこづかいかせぎなのだ…